
アメリカのクルーズ旅行の隆盛は 旅行代理店との友好な補完関係で成り立っています。
「高いコミッション率」が旅行代理店を魅了し旅行代理店は地域に密着しその地域の有力者個人と組んで
クルーズ客を掘り起こすことに全力を挙げています。
特に有力な旅行代理店は地域の有志を彼らのセールススタッフの如く組織化してコミッションの中からこの活動原資を生み出し新しい船客に投資をしているのです。
アメリカでは旅行会社と提携して
「個人宅」
において自宅パーテイなどで仲間を集めて彼らをグループ化することが一般化。
実は、この「個人」が旅行代理店にとってはセールス員の役割を担っているのである。
以前、ビバーリーヒルズの72才一人暮らしの御婦人の邸宅に呼ばれました。
大きな離れにはメキシコ人家族が 住み込みで彼女を世話しているのです。
彼女は自宅の大邸宅に毎週金曜日、
近隣の友人を集め軽食とその後クルーズを話題にした「歓談会」を行い月間15人前後をクルーズの
旅行代理店に送り込んでいるのです。
勿論、旅行代理店からこの御婦人にはそれ相応の「対応」がなされ本人も「無料」で旅行を楽しんでいるのです。
彼女の仲間に3ヶ月のワールドクルーズで6万ドルも使う船客も数人居るので、これだけで孫の誕生日に
スポーツカーを買ってやった等と豪語しているのです。
そしてヨーロッパ向けクルーズでこの一夕に5人の集客に成功したのです。
このクルーズには一度は行きたいとの強い希望もありこれから半年であと10人ほど集めて
自分の料金は「無料」にしようと頑張っているのです。
クルーズ会社とアメリカの旅行会社には人数による「特約」を持っているところが多い為、
この「特約」を生かして「無料で得た船室」を船客に還元して料金面でより競争力を付ける所多いのです。
このようにアメリカにおけるクルーズの集客システムは「人脈」によって成り立っているケースも多いのです。
規制の多い日本社会ではなかなかアメリカのような、集客ノウハウを実践することは難しいのが現状です。